LILIUMで永遠の繭期になって半年、COCOONで繭期を重症化させた
要はLILIUMで初めてTRUMPシリーズに触れた人間によるCOCOON感想です。
以前書いたLILIUMの記事はネタバレなし、是非LILIUMに触れてほしいという内容のもの。
sakuraam.hatenablog.com
感想は抑えめで、新規の方に向けた勧誘記事でした。
それから、半年と少したった現在。
気づけばTRUMPシリーズをすべて履修していました。
LILIUMで永遠の繭期となり、TRUMPでイニシアチブをとられ、マリーゴールドで永遠なんていらないと思いながら、SPECTERで花を愛で、グランギニョルという見世物を楽しんでいた。
そうして、COCOONという薬を摂取して、繭期を重症化させるのです。させた。みんなそうでしょう?
この記事にはTRUMP、LILIUM、SPECTER、グランギニョル、マリーゴールド及びCOCOON月の翳り星ひとつのネタバレを含みます。
続きを読むロード・エルメロイII世の事件簿最終巻の感想に自分でツッコミを入れていく
ふせったーの追記で一万文字ほど語ったものに自分でツッコミを入れていくだけの記事です。
読み返していたらまだ語りたりなかったな…でもふせったーにこれ以上追記するのはな…
ということでこちらに退避。
ツッコミは脚注として入れていきます。
ふせったーの文章そのままなのでだらだらと書いています。読みにくい。
勿論ネタバレなのでネタバレ注意!
事件簿シリーズのみならず、Fateの様々な作品、FGOなどガンガンネタバレしてます。
以下ふせったーに書いた感想
最高の最終巻だった!どこから褒めていいのかわからない…良いところがありすぎてつらい
展開の凄さにずっと唸りながら、めちゃくちゃ泣いてました
とりあえずあまりにも盲点で膝を打った大好きポイントから!
クロウ=化野九郎=ハートレス
8巻からクロウがハートレスになりかわっているのでは?と思わせられる箇所がいくつもあり、しかしそれにしてはクロウが魔術師としてあまりにロードたる能力を保持している… *1
その理屈をどう説明してくるのかまったく想像がついてなかったのですが、クロウはハートレスであり、ハートレスはクロウだった、というこの時間を飛び越えた結論には降参です。すごい。 *2
なによりもその理屈と理由と説得力。
私たちはそんなバカな、これはSFか、と一蹴することができない。 *3
裂け目という空間移動装置、アルビオンという神秘に満ちた場所という説得力。
加えてなによりも、普段からFGOをプレイしている人々にはこれを否定できない。 *4
私たちは散々、レイシフトという過去への旅をやってきていて。
その旅を実プレイ時間にしてもう四年近くもやっているわけで。 *5
それなのに時間遡行という可能性をひとつも考えなかった自分…!正に盲点、普段から触れて馴染んでいるのにどこかで切り離して考えてしまっていた。 *6
また、きちんとハートレスがレイシフトの手段も考慮していたのがずるい。
あの一連のセリフ、FGO未プレイだとどこの君主だろう?と思うでしょうが、プレイ済だとアニムスフィアじゃん…と思いますし、同時に「聖杯戦争に勝利でもしなければ」そんなことはないというのが、正に。 *7
Fate/stay nightに繋がるこのお話がFGOに繋がることはないけども、SNの世界線でももし聖杯が汚染されてなければありえたことで、汚染されてない聖杯だったからこそ成立するのがFGOで… *8
というかクロウ=九郎=化野九郎という時点で既にもうやられた…と思いました。
クロウっていう名前は外国にもある。でも確かに他の弟子たちの名前と比べると覚えやすいというか、馴染みやすい音をしていて…*9
恐らく長男に九郎と名付けるなんて、九郎判官義経からとりました!っていう理由でも驚かないしそれくらい三田先生ならぶっこんできそうじゃないです?*10
化野菱理という人物が事件簿キャラであり、1巻から登場していて、要所要所で出番があった理由。それがただの賑やかしや脇役ではなく、彼女にもまた理由があって事件に関わっていた、事件簿のすべての事件がハートレスの触れたものだからこそ、彼女にもまた事件へと関わる理由があった。
化野菱理というキャラは事件簿をより事件簿らしく、魔術をめぐる陰謀の渦の象徴でありました。 *11
そのキャラが事件簿の事件に関わる理由。兄を探しているという発言。それらがすべて最終巻でしっかり繋がる構成の素晴らしさ。
そして彼女とII世の出会いが事件簿アニメで語られるとのこと、それは同時にハートレスを語ること。最終巻を読んでからのアニメは、一体どんな気持ちになるでしょう。 *12
ハートレスとクロウに感じていた共通点、似通ったところ、印象がかぶるところ。クロウの視点でアルビオンのことが何故語られたのか?あの8巻でのクロウの青春を思い返しながら最終巻を読むと、彼の悲痛さ、失ったもの、二度も裏切られたその痛切さ。そういったものが強く感じられる。 *13
ロード・エルメロイII世の青春はウェイバー・ベルベットとしてライダーと共に聖杯戦争に興じたその中にあったように。
ハートレスの青春はクロウとして仲間たちとアルビオンを探索していたその中にあったのだ。*14
神霊イスカンダル
えっ全部ずるくない……?(語彙力の消失) *15
神霊イスカンダル。亡霊に敏感に反応するグレイだからこそ聞こえた、あくまでロード・エルメロイⅡ世には、ウェイバー・ベルベットには聞こえないという声。にくい。演出がにくい。読者とグレイしか知らないけれど、II世は目指すべきところをずっと目指し続けるのだろう。*16
サーヴァントは再び呼ばれたとしても、それはまったくの別人。そんなことはII世は勿論わかっていて、読者もわかっていて、それでもII世は耐えきれずに、ウェイバー・ベルベットとして、ライダーのマスターとして、ライダーの友として。彼への想いを語る。
友達。 *17
こことてもよかった…友達…臣下だけではなく、彼らは確かに友達で。あの日々は輝いている。
Fate/Zeroとは違うけれど似通った道を通ってきたはずの、事件簿のII世。
もうここのくだりはなんか…尊くて……
ライダーと彼のことを呼び、令呪で命令するのも。
あんなに焦がれていた相手を退去せよ、と命じるのも。
ライダー、と彼を呼んでも、きちんと令呪は正しく作用するのも。 *18
なんか…もう…良くて……よかった……
そして神霊だからこそ、サーヴァントとして召喚されたわけではないからこそ、彼は全てを知っている。
II世の言葉は確かに届いていたのだ。*19
この神霊だからこそ例外であるというのがずるい。だって私たちはFGOで知っているのだ、神霊は規格外であることを、神の視点は我らとは違うことを、散々わかっている。 *20
だから、記憶なんてないと思っていた前提をひっくり返される。私たちはとっくにわかっていたはずなのに、つい彼をサーヴァントの枠組みでとらえてしまっていて。*21
でもそれはII世もそうで。
何事もつまびらかにしてしまうII世をしてもそうだったのだから、私たちが気づけるわけもないのだ……
良くて良くて良くて良い。事件簿の終わり。最終巻にふさわしい答え。
II世は王の部下である自分ならば何かしらの手品のような手段で英霊の座にたどり着けないかと目指していて…まったく諦めていなくて…*22
はー!!FGO!!ありがとう!!!イスカンダルと孔明持ってて良かったァ〜!!!!!!!! *23
FGOで擬似サーヴァントという思わぬ手段で彼は彼の王との再会を果たしたのだ。
大切な友達との再会を。 *24
第五次聖杯戦争、開幕
未来の王が、やってくる。 *25
ついにーーまさかそこまで事件簿内で第五次が進むとは。 *26
これはロード・エルメロイⅡ世の事件簿であり、Fate/stay nightなのだ。
2/2にセイバーが召喚。
つまり、2/2に冠位決議。
グレイの体はより未来の王へと近づく。
冠位決議のあと、一週間ほど経過。
セイバールートならエクスカリバーを初お披露目しているところ。
だから余計にグレイの髪が一房金髪になったのだろうか。 *27
このあとグレイがどう変化するのかわからないというのは、第五次聖杯戦争が決着するまでもう一週間あるから。
そして第五次聖杯戦争は様々なルートがある。
だから具体的にグレイがどうなるか描かなかったのだと思います。
けれどどのルートでも、きっとグレイに起こる影響は、これ以上はきっとないのではないだろうか。
例えばFateルートの終わり。グレイは王の夢を見るのかもしれない。 *28
それはきっと、穏やかな夢を。
サー・ケイ再登場良かったですね!!!そこで妹のことを語るのがまた… *29
第五次聖杯戦争を思わせるだけではなく、衛宮切嗣の仕事の話やら*30、フリューさんが昔組んでたとか、そもそも切嗣の父だったものを使用したりとか*31…衛宮家周りが重要な要素として絡んできたのが、II世との繋がりも思わせるし、事件簿コラボでアサエミに出番があったことに納得しますね… *32
マキリの名前、ケイネスの名前、そういったFateを知っていれば知っているほどテンションのあがるものだらけでそういった要素の使い方も本当にうまいなと。
君主たちからマキリの名前が出るのいいよね……*33
あくまで冬木の聖杯戦争が極東の争い事としか認識していないのも設定通り。彼らにとっては瑣末ごと。眉唾もの。*34
第四次聖杯戦争でケイネスが死んだからハートレスを殺せなかった弟子たち、というのもこれまた盲点をつかれたな、と。
ケイネスの死、第四次聖杯戦争、ウェイバー、それらの要素とハートレスの存在は密接に絡んでいた。
もしケイネスが死ななかったら?そもそもクロウは殺されなかった?*35でもクロウが殺されかけたことで妖精郷へ飛び、ハートレスとなり、そしてクロウたちと……
そう考えると、ハートレスを生み出したのはウェイバーであるともいえる。*36
だからこその決着。だからこその表裏。コインの表と裏。
事件簿の敵としてのハートレス、彼ほど相応しい人物はいなかったということなんでしょう。*37
ハートレスとフェイカー
最終巻で一気に良い主従であるところを見せてくるのずるいよね…*38
同じものを目指す似通った存在。
彼と彼女の過ごした日々に意味はあった。
「意味がある」という言葉。FGOでこの言葉を口にしたのが誰なのかということをきちんと認識した上で絶対使ってるよな…三田先生…ってなってました。私は泣いた。*39
人生に意味はない。人生が終わったあとに、意味はつけられる。
ロマニ・アーキマンは、そう言った。 *40
終わりを迎えてこそ意味がわかると。
彼らもまた終わりを迎えるその時に、意味を見出した。
結局願いは叶わず。
惜しくも破れ。
酒を飲み交わすだけ。*41
敗者。
それでも、そこに意味はあった。
冠位決議はなかったことにされた。
彼らのしたことなんてなかったと皆が言う。
けれど、それでも、彼らの辿った道筋に意味はあり。
信頼のおける、気のおけない相手との僅かで永い時は大切なものだった。
フェイカー、彼女がまた次に喚ばれるその時、一体何を語ってくれるのか。*42
FGO実装待ってます……いつでしょうか……?*43
アルビオン探索チーム
1巻で出てきたキャラが活躍するのは胸が高鳴りました。
同時にハイネ・イスタリがいないのが悲しい…悲しい……惜しい人材すぎて…… *44
ルヴィアが事件簿コラボで実装されたのに納得してしまいました。 *45
フラットはfakeだしと考えるとスヴィンがきてもおかしくないのではと思ったのですが、最終巻を読んでいるとルヴィアはまぎれもないfateからのゲストキャラであり、事件簿キャラであるなと。
彼女の貴族として魔術師としてある姿は、あまりにもカッコよくて。彼女の魅力を存分に披露していて。II世たちを送り出す姿もまたかっこよかったです。 *46
1巻だけじゃ勿体ないキャラたちだなとやはり思える彼ら。
フリューはより魅力が増していて。彼の師父殺しの理由も最初から考えていたんでしょうか?ここまで好きにさせてくれるキャラだとは。*47
清玄も本来の彼の活躍を見せてくれた心地。犯人でありながら犯人ではなく、再登場が可能という面白さ。魔眼を有してきたのも、魔眼蒐集列車を出した意味があり、意味のない演出はしないのだと唸らされる。 *48
事件簿全部アニメ化してほしいなあと思ったんですけど、ここの面白さは1巻がないと成り立たないので、是非とも1巻もアニメ化してほしい。*49
1巻の登場人物たちの再登場、魔眼蒐集列車の再登場、まさにシリーズ集大成という感覚。
グレイとアッドと…
ああーー安心したーー
いや本当に。アッド…良かった…アッド…
それをもたらしてくれたのは神霊イスカンダル。
きっと坊主はそれくらいしか願わんだろうと。*50
II世のことをきちんと認識して、どんな褒美を願うか判断して、それがアッドとグレイをつなぎとめてくれた。*51
友達。
グレイの初めての友達。
それを、II世の友達が救ってくれたのです。
ああなんて、いい師弟で。
なんて、いい友情関係なのか。
師匠が弟子を救い、弟子が師匠を救っている。
この関係性、対比、それらすべて三田先生の掌の上なのだろうと。
これからもアッドを連れたグレイでいてくれる。その嬉しさ。尊さ。
彼女の道行きに、賑やかさがありますよう。 *52
冠位決議
君主たちの陰謀めぐる舞台。これが正に事件簿らしい色。
どの君主も魅力的で、恐ろしくて、ライネスと一緒に震え上がってました。*53
ライネスめちゃくちゃ頑張った。えらい。*54
橙子さんが出てきたときのヒーローが来た感覚よ…存在感がやはりすごい。*55
冠位決議の場が探偵としての舞台となり、ミステリらしからぬことばかり。*56それでも立ち回ったライネスちゃんに拍手を送りたい。
囁く探偵のごとき*57ことかと思いきや、ちゃんとハートレスを前に謎解きしくれるII世も全部良かった。*58
いやまあ良いところしかないんですけど!
最終巻良いところしかないよ!!!!ない!!!全部良い!!!!すき!!!!! *59
解説とあとがき
解説がきのこなのァァー!!ってなりました。ずるい。*60
解説すら、あとがきすら読み物として面白くて。事件簿の裏事情、設定のすり合わせ、FGOの設定話まで。*61
こんな面白い解説読んだの初めて…
事件簿最終巻は解説とあとがきも含めて事件簿最終巻だなと。*62
ありがとうきのこ。事件簿のシリーズ化をすすめてくれて。*63
こんな素晴らしい物語を私たちにも見せてくれてありがとう。
ありがとう三田先生。*64
令呪
これ!!!これについて語るの忘れてました!!!!! *67
II世の手袋が今回は違った意味!!!魔術で隠蔽してたってことですよね! *68
エーデルフェルトの遺産、第三次聖杯戦争の証拠、令呪を持ち帰ったというもの。*69
展開的に令呪だ!*70とは思ったものの、ウェイバーは令呪を使い果たしているはずだし、あくまでZeroと近しい世界線を辿ったII世だけども令呪もってる描写はなかったし…
と思ったらルヴィア!!なんてすごいもの渡してるんだ!!!!????
第四次によってロードとなったII世。
第五次が最終巻の最中に完全に始動し、運命の夜を迎え。
その結末は、第三次の令呪にて。*71
全部のネタを拾ってしまうとか、贅沢がすぎる。
三田先生全部使う。全部拾う。それも点と点をきちんと線にして繋げてしまう。理屈を通してしまう。納得させられてしまうのずるい!!
令呪ずるいよぉーーー最高の使い方だったぞ、ウェイバー! *72
ホワイダニット*75
事件簿最終巻、あまりに良すぎて語り終えたつもりでもまだあったりする。
ホワイダニット。事件簿という魔術ミステリーの根幹。
II世の観察力からの神秘の解体は、最終的にこれに集約される。
何故やったのか?犯人はわかっている。どうやったのかは魔術を駆使して。最後に残るのは動機。魔術師たちの魔術師故の、魔術師らしくないからこその、人間らしい理由。*76
裏切った弟子を、かつての仲間を恨むのではなく、魔術世界そのものの仕組みを恨み。それを台無しにするために神霊イスカンダルを願った。 *77
後継者戦争という裏切り、そこから願うのは我が王の再度の降臨。後継者戦争を呼び込んだ遺言を発したその本人を、恨むことなく。*78
この似た者同士ホワイダニット*79、主従として素晴らしく、何故ハートレスがそう考えるに至ったかを解明するには、まずハウダニットを解明し、何よりフーダニットを明らかにしないといけない。
動機を、ホワイダニットをメインで扱うミステリ*80。でもそれは、他の要素を扱わないわけではなく、むしろ他の要素からこそホワイダニットは導き出されるのだ。 *81
どうやってやったのか?という説明がいつも魔術の仕業でミステリーから程遠いように見えて*82、 非常に理屈が通ってるのずるい。
ここ、単に魔術でした!という説明のくだりではなくて、Fateであるからこその、「読者がFateで触れているはずの」要素をぶっこんできてるんです。
SNで、Zeroで、FGOで、すべてのFateと名のつくもの、そしてタイプムーン作品で。
とっくに触れて、馴染んで、読者が流してしまっている要素をここにもりこむ。
だから読者は膝を打つ。
ああ、知っていたのにわからなかった、と。 *83
この組み立ての妙、点と点を線とする三田先生の手腕。説得力の塊。*84
私たちはそこを推理しなくていいし気にしなくていいのに、いつだって気づけたのでは?と思わされる。 *85
ミステリ。ミステリとは理論をいかに積み上げ、読者が納得するかにある。
どんなトンチキな手段でも、理路整然と説得力をもって「その作品世界の理屈」を説明できたらミステリなのだ。 *86
ホワイダニットに絞ったのは正しい。*87けれど、ホワイダニットがなくても、ハウダニットの時点で、もうこれは素晴らしくミステリなのだ。
そして、フーダニットすら。
犯人は誰か?犯人は既にわかっているのに、その正体に驚かされる構図。 *88
結局のところ、事件簿というのは、ホワイダニットの物語だと宣いながら、ハウダニットもフーダニットも疎かにしていない。
それがこの作品を素晴らしく魔術ミステリとして説得力のある作品たらしめているのだ。 *89
様々な対比
上でも散々扱ってきたのですが、改めて対比についてまとめたいなと。
他の方の感想も読んでたら対比がごろごろしてる…となったので。 *90
II世とウェイバー/ハートレスとクロウ/アーチャーと士郎
ここ、要はII世とウェイバーという関係性自体が第五次オマージュ要素だったわけですが*91、その繋ぎ目のようにハートレスが入り込んできた心地。 *92
クロウと士郎。黒と白。九と十一。 *93
いやまさかクロウという名前に士郎との対比も含まれてるとか三田先生は何?やっぱり神霊三田誠かな?? *94
単純なことをいうと私アーチャーが好きで*95、アンリマユが好きで*96、=衛宮士郎が好きなんですね。 *97
完成形、皮を被ったものを先に好きになって、あれ?私が本質的に好きなのは衛宮士郎では?と気づく形。
これII世とハートレスも完全にそうで… *98
II世好き!という気持ちが強かったのが、最終巻を読んでみるとII世が好きでウェイバーが好き……となる。*99
II世はウェイバーであることを愚かしかった頃として捨てたのだから触れない方がいいと思っていたのに*100、彼と出会えたその時、II世のままウェイバーとして語る。彼は彼。変わったように見えて、本質はそのまま。彼らしさが見え隠れする。
いや本当、アーチャーが時たま士郎っぽく喋るのしぬほどすきなので。*101
成長しきって別人かなと思うくらい変わった人が昔の口調で喋るのずるぃ… *102
ハートレスも、この最終巻でフェイカーとの絆を見せられてどんどん好きになっていってたところに実はクロウ!ってされて、そうだ…クロウ視点の物語とてもよくて、クロウのことも好きだった…と気づかされる。*103
この、同じだけど違う彼ら。こういう過去と未来の隔たりがありながらも芯はかわらないような、彼ら。
めちゃくちゃ……大好きです……
ハートレスとフェイカー/II世とライダー/士郎とセイバー
事件簿の裏では第五次聖杯戦争が、運命の夜が開始しているわけで。
いやあ、まさか運命の夜の裏、ルヴィアはこんなことしていたとか、説得力が過ぎる。*104
ハートレスとフェイカーという主従。彼らは似た者同士。そんなフェイカーがマスターを穏やかな空をのんびり見上げるだけの日々を過ごしてもいいのではないかと持ちかける。 *105
フェイカーの労り。自分の願いが叶わなくともマスターの日々の穏やかさを願うその心。
そして、敬虔な祈りを捧げる彼のためならば、神になってもよいと思う彼女。 *106
それは、躊躇いなくスキットルを共有するような間柄。 *107
II世とライダー、ウェイバーとライダー。彼らは正反対、だからこそ相性が良い。
マスターらしからぬマスターと、サーヴァントらしからぬサーヴァント。主従であり臣下であり、なにより友達である関係性。*108
II世は届かぬ星を追いかける。絶対に追いついてみせるさと笑いながら。
セイバーと士郎。運命の夜。
すれきった記憶の中でも鮮明に残る彼女の姿。
似た者同士の頑固者で、献身的に他者へと尽くしてしまう愚か者で。
何にも代え難い、絶対的な信頼と主従関係。
時にそれは、愛し合うことすらも。
士郎は届かぬ星を掴もうとして、愚かしくも届いてしまう運命。 *109
こうしてみるとハートレスとフェイカー、とても士郎とセイバー要素ありますね… *110
事件簿がゲームでルート分岐あったらそこの主従も明確に恋愛する描写があったのではと思わせる。
第五次の裏の出来事だからこその、ハートレスとフェイカーという存在。
これもまた聖杯戦争。イスカンダルという聖杯をかけた争いのひとつ。*111
もうひとつの、第五次聖杯戦争でした。
構成の「美」
アドラの登場人物たちの再登場。
魔眼蒐集列車の再登場。
さて、それではイゼルマは?
と思っていたのですが、これは事件簿最終巻自体の、構成の美しさ。構成の「美」がその要素だったのではと。
結局のところ、ハートレスと繋がっていたのはイノライ。彼女こそはイゼルマを思い出させる人物。
そう考えると、誰がハートレスと繋がっていたかということも、構成を辿っていけば読者には判断がつくということになる。 *112
そこが美しい。辿れば答えがある。理路整然としていて、無駄がなく、出てきた要素にすべて意味がある。
ただのFateファンへのサービスではなく、ここで出すからにはその名前や言葉に意味がある。*113
必要ないものなどひとつもない。*114
すべてを料理しきってしまう豪胆さ。
そこが事件簿の面白いところであり、この構成の「美」こそが、これが素晴らしいミステリであることを示している。
キャラたち
いやもう全部すき(語彙力の死) *115
好きじゃないキャラいる????君主たちも魅力的だしメインキャラは当然好きだし。
いやもう…好きすぎて語りきれない。語ってたらきりがない。だって登場人物全員に一言(以上)とかになる。キリがない。というか上でもちょこちょこ語ってるというか漏れ出てる。*116
アトラムさんよかった。アトラムさんがもう死んでいることが、第五次で死ぬとわかっていることがつらくなるとか皆想像した??してないよね???凄くない???*117
生きてたらII世の心労をもう少し和らげてくれたろうに、でも死ぬ時すらII世を助けてくれるのなんだよ……いいやつじゃねえか……*118
マーリンの名前が出てくるだけでテンション上がっててすまない。*119
サー・ケイの実装お待ちしてます。 *120
II世とグレイと
II世本当いいよねって語りたくてII世だけ特別にと思ったんだけどグレイちゃんも欠かせないなってなりました。*121事件簿だもん。
II世の観察眼があり理解力があり解析-分解が得意であり人を導くことが得意でありながら、*122自分が持ち得ない才能に焦がれ、必死に手を伸ばし続けるのはひどく人間らしくて。
もう持っているものではなく、手に入らぬものを願う。
空の星に手を伸ばす。それは、人間が存続するための意義。 *123
そう考えるとII世のキャラクター性がより深みを帯びるといいますか、II世みたいな人間がいる限り、ここはまだ編纂事象なのだ。
人間が人間らしくあることを尊ぶ。それがFateでありタイプムーン作品なのでしょう。 *124
このII世の主人公ながら役立たずなところが本当に好き。戦闘担当がグレイなのも、どころか生活担当なのも好き。*125
グレイとII世の関係性は、恋というには深く、愛というには未熟。家族というには熱があり、夫婦というには距離がある。
深いのにべたつくわけではない。これをただの恋愛で終わらせていいものではない。
それはそう、互いに互いを求めながらも、自分が相手の一番ではないような顔をして。
これがゲームならば、セイバーと士郎のように、恋人となったルートがあり、同時に師弟としてかたく絆で結ばれるルートがあったような。 *126
そんな、絶妙な距離感。
ハートレスとフェイカーのように。
セイバーと士郎のように。
ああここも対比か、なんて思います。
II世とグレイの関係に単純な言葉を当てはめたくはない。
彼らの関係は唯一無二。
そのあたりに転がっている言葉では表せない、彼らだけの師弟関係、なのです。
はい。めちゃくちゃ拗らせててすいません。*127
ここまで
追記の更に追記まで読んでくれてありがとうございます。
ここまで読んだ貴方、これで一万文字です。*128
*1: II世は絶対敵わない上にフェイカーも連れててグレイちゃんしか戦闘要員いないのに大丈夫なのか?してましたよね
*2: 卵が先か鶏が先か、という感じですが、始まりはきっと別の人物がノーリッジの君主だったのでしょう。あくまでノーリッジの君主が害されることはなく、害されるのはクロウなのだから矛盾しないのが凄い。
*3: SFとミステリってジャンル的には近しいんですよね。親和性高いというか。そもそもありますしSFミステリ。
*4: FGOの設定が最初公開されたときのなんじゃこれー感、忘れてました。もうレイシフトなんて普通のことみたいに馴染んでいた。
*5: 事件簿コラボ良かった。最終巻で「つぎはぎ(パッチワーク)」って単語わざわざ出してるのァァァ〜!
*6: 三田先生本当こういうのうまいよね…最終巻に限らず事件簿シリーズで常に盲点をつかれた心地。それがカタルシスを生む。
*7: マリスビリー…ソロモン……
*8: SN世界線では絶対にFGOの展開にはならないという示唆でもある。
*9: 地味にこのクロウという名前好き。
*10: 後述しますがそれよりは士郎と被りつつ外国名にも聞こえる名前として選んだのだろうなぁーー天才か?
*11: 菱理さん好き。
*12: BD特典で三田先生書き下ろし小説ほしいよね。マストバイ。
*13: アシェアラが唯一生き残っている状態なのが、また。彼の恋……
*15: ずるいよなあ
*16: ライダーのことを語るII世に悲痛感がなかったのが嬉しい。9巻とてもつらくて苦しかった。
*17: これだよこれ!!!!!
*18: 召喚されるならばライダーだから正しく効果があったのか、それとも過去にライダーのマスターだったというためか。令呪がなくなっても再譲渡と契約の再履行でまたマスターとなれるならば、既に神霊イスカンダルのマスターとしての資格を持っていたII世が、彼に向けて名を呼んだのであれば、それが誰に向けられたものなのか、という点だけ重視されるのか。そもそも、サーヴァントたちは真名ではなくクラス名で呼んでも令呪の効果を発揮しているのだから。
*19: 届いてるはずなのにいつものイスカンダルムーヴの声しか聞こえないのもずるいぞ。
*20: 多種多様なFateを摂取しているとここ理解力高まる。fakeやEXTRA CCCなどでもわかるでしょう。
*21: FGOみたいな事態でない限りそうなのだ。理解が深ければ深いほど、そういうのはFGOだけだから、この事件簿の綿密な設定ではありえないと切り捨てていた。
*22: 諦めてないII世の表情とそれを喜ぶグレイ かわいい。
*23: 尚孔明はイシュタルガチャすり抜け。忘れられない記憶。ここも師弟だからね、そういうことだね。
*24: FGOでの再会とはまた違う再会を事件簿のII世にしてほしみある。でもFGOで出会ってることをこれで心の底から喜べるようになった!
*25: しぬほどカッコイイ。貴方が私のマスターか。
*26: 精々アーチャーが呼ばれたところで終わりかと思ってたんですね…士郎がセイバー呼ぶ直前かと思ってた。まさかSNと同時進行みたいな形になるとは!
*27: セイバー召喚時になってたのかもしれないですが。セイバーがエクスカリバーを使うたび金色の髪が増えるとか…ローブかぶってるからfakeのグレイちゃんの髪色確認できないというこの。ここらへんの設定すり合わせたんでしょうね。fakeはfakeの世界線だけどキャラ解釈や状況は事件簿と繋がってるというか、事件簿と同じような出来事があった感
*28: UBWルートでは新たな道筋と澄んだ心を感じ、HFルートでは…ええと……暴走グレイちゃんとかにならないといいね……でも、どのルートでも士郎との出会いという特別なものを得たなだから。
*29: 出てきてくれるだけで嬉しい。実装まだかな?
*30: えぐい。えげつない。II世のトラウマもえぐってる。
*31: えぐい。切嗣父も才能凄いよな……
*32: そして事件簿の裏では士郎がセイバーと契約している。衛宮家ときっても切り離せない感じになってるなII世……因縁……
*33: 夢見がちな男。正にそう……
*34: 事件簿読んでると、時計塔の争い見ていると、本当そんなこと眉唾だわみたいな気持ちになるから凄い。どっちも熾烈な戦いだ。
*35: その場合、ハートレス、いやノーリッジの学長が殺される。きっとその場合はクロウはそのまま育ったんだろうな…
*36: ノーリッジの学長が殺されていれば。余波でクロウが裂け目から飛んだのは変わらなくても、ハートレスは死ぬ運命になる。
*37: これも運命。似た者同士で敵になるの、士郎と言峰みもある……
*40: 彼の人生にも、意味はあった。
*41: ここすき。
*42: 絶対ハートレスのこと語ってくれるでしょ…信じてる……
*43: 事件簿アニメと連動してアニメ記念キャンペーンからの実装イベ来ないかなあ
*44: ミステリで推しを作るなとあれほど。いざという時は探偵役も死ぬので本当推しを作ると痛い目に合う。
*45: ルヴィアは事件簿出身キャラといっても過言ではない。シリアスルヴィアが見れるのは事件簿だけ。いや凛がやってきたらそれも粉々になりそうですけど……シェロもね……凛と士郎もいる事件簿続編よくないです???
*46: ひたすらカッコいいんだよなぁ〜
*47: fakeでのゲスト出演納得しちゃうよね……
*48: 精霊根すごくない?あんな凄いものを私たちはスキル上げに使っている……
*49: どの話の要素も最終巻を迎えるには欠かせないなと。ハートレスの姿が鮮明になるのは魔眼蒐集列車なので、そこからスタートしての過去の事件を振り返る形で続編とかやってくれたら……
*50: 王の軍勢に加えてくれ、みたいな願いはしないだろうと。それは自力でたどり着くと。それをわかっている、期待している。
*51: よかった〜アッドォ〜!!!もう壊れた時は泣いてた。どうしようと思った。奇跡でも起こらないと無理だと思った。起きたよ奇跡。フォウくんとマシュ思い出してました。
*52: あ、グレイは聖杯捧げてレベル100です。
*53: これに堂々と出てるオルガマリー、ライネスから見たオルガマリーがしっかりしててめちゃ良。彼女も充分君主たる器なのだと思わせる。それは大切な人を失った事件簿だからこそなのかもですが。FGOだと拗れてましたが、事件簿ほどの成長ができなかったと見るべきか。あとオルガマリーの成長した姿をライネスちゃんからガン推しされてて笑ってしまった。男が放っておかない。
*54: 擬似鯖してるライネスちゃんもかわいいけど、事件簿で年若いのに老爺たちと頑張って張り合おうとしている余裕のないライネスちゃんめっちゃすき。
*55: 基本傍観者だったのに誰よりも存在感あるの凄くない?
*56: ミステリではないと念押ししてくるの笑う。
*57: ドラマ未解決の女面白かったなあ。原作読んでないけども。
*58: 肝の推理は結果II世が全部していったので良かったです。どっちも良かったよ。
*59: すき!!!!!
*60: こないだ更新された竹箒日記で一言も触れてないし宣伝文句でもなかったと思うし、目次にも解説が誰か書いてないし。ずるい。
*61: そうだね、ソロモンの設定は使えないね。
*62: ここまで読んで本当に事件簿が終わった心地。
*63: 何より、SNという作品を生み出してくれて。
*64: ありがとう三田先生。
*65: 事件簿発売日5/17のこと。
*66: 駆け抜けていた。
*67: 忘れてることが多くてこうしてはてブでも書いてるやつ。
*68: 単に探索のために変えたのかなぁ〜って…無駄な描写などないという熱意を感じる。
*69: エーデルフェルトの第三次の出来事まで色々設定開示されてきてホロウ的にもヤバイ。もう遠坂家に血が混じっているのこれ確定と見ていいんでしょうねえ。
*71: そう、第三次で聖杯が汚染されたように。すべては第三次がきっかけで、第三次で終わるのだ。
*72: Zeroの時も熱くて良かったけど、今回も滾ったよ。よくその命令を口にした!
*73: 冬に事件簿新シリーズ発表されないかなぁ〜〜アニメも終わってるだろうし丁度いいじゃん!
*74: 事件簿のマテリアルとかいう実質Fateシリーズマテリアル。
*75: よりによってこれ語り忘れてるとかいう手落ち。
*76: アドラの動機すきだよ。
*77: 恨むべき本来の相手を恨まない。
*78: むしろ周りが悪いのだ、と。
*79: 似た者主従めっちゃすき。
*80: ミステリ。狭義の意味で推理小説を指します。ミステリーだともうちょっと幅が広がる。
*81: ミステリとしても良質が過ぎる。古来ゆかしき探偵もの風味にきちんとしながら魔術を扱う伝奇ミステリ。ミステリは結構なんでもありなので、懐は深いのです。
*82: 一般的に。ミステリ好きからするとめちゃくちゃ最初からミステリしてる。
*83: これが楽しい。盲点つかれるの楽しい。驚かされたくて、探偵の推理に驚く助手でいたくて、私はミステリを読んでます。作者に騙されて驚かされたい。探偵の名推理を聞いてひたりたい。
*84: 説得力の鬼。
*85: こちらが知らないことではなく知っていることを組み合わせるというのが凄い。
*86: ミステリの懐が深いというのはこれが理由です。その世界観の理屈内でおさまっていれば、魔法も魔術もSFも科学もホラーも恋愛もなんでもミステリになれる。
*87: 最後の推理の締めの説得力、魔術師もまた人間であるという証拠。
*88: ハートレスだとわかっていたけど、クロウとはわからなかった。清玄さんと思わせて、違っていた。そういうところ。カウレス変装ハートレスも好き。ああいう驚き好き。
*89: 無駄がない。全力なのだ。
*90: 同じ話をしたりもしてます。
*91: Fateマテリアルで設定出した時からそうだったんでしょう
*92: まるで最初からいたかのように。
*93: 「九」郎と「士」郎
*94: 事件簿最終巻読んだ人の信仰で顕現しそう。それでいうととっくの昔に神霊奈須きのこ顕現してる。いやもう半分その気ありますね。
*95: SNプロローグ時点で好きで……
*97: Q.E.D.証明完了という気分。だって全部衛宮士郎を元にしてるんだもの。
*98: ポケモンだと進化後を好きになってから進化前を好きになるみたいな。いや私はフシギダネ好きなんですが。
*99: ウェイバーがZeroの主人公かのように語られたりヒロイン扱いされるのがちょっと苦手だった。それが全部吹っ飛んだ。
*101: 大丈夫だよ遠坂……とか花札のエクストラ組とか。あとvita版HAのアンリっぽい士郎とかも好き。
*102: ずるい。セイバーオルタが口調が丁寧になるのとかもずるい。
*103: クロウ本当好きで……
*104: エーデルフェルトが第五次に関わってこなかった理由として。
*105: ここすき。
*107: か、間接キス…!からの口移し……
*108: けして、一方通行ではないのだ。神霊イスカンダルが、II世を小僧として認識するくらい。
*109: アーチャーにSNの士郎はならないとしても。
*110: 穏やかな日々はHAの夕方のシーンを思い出させる。
*111: II世も確かに、世界を救ったのだ。
*112: 私は説明されるまでわかりませんでした!!
*113: 橙子さんもオルガマリーも、ただのゲストというにはあまりに魔術師らしく活躍してくれました。
*114: すべてに意味があるのだ。意味が。
*115: いやーだって好きでしょ?
*116: 事件簿最終巻を踏まえた全キャラへ一言とか別に記事作らないといけないレベル。一言ではすまないけど……
*117: UBWアニメで出てきた時こんなことになると思った???イゼルマアニメ化してほしい。
*118: 例の曲が流れる
*119: 台(うてな)という単語だけでテンション上がってたけど、これもあえてその単語を選んだとしか思えない。みんな散々王の話聞いてるもの。
*120: 第2部6章かなあ。
*121: ここセット。
*122: II世の起源は「解明」とかでしょうか。判明してた?してない?マテリアルでわかったりしそう。
*123: 宇宙に進出する、人類の可能性の拡大。それがなくなると剪定されてしまう。
*124: 正に人類愛。アンリマユやアンデルセンやアマデウスのような、きのこ特有の人類愛について語るキャラがすき。
*125: 完璧超人よりも欠点がある方が親しみがわく、というのと頭のいいキャラがすきなんですよね……自分でやろうと思えばやれるのにグレイにずぶずぶで甘えてしまってるのいいよね。事件簿コラボではっきりそう明言されて良かった。
*126: セイバーと士郎をルートごちゃ混ぜにしたような、そんな感覚。
*127: なので単純にCP名とかでくくりたくない。CPではないだぁぁぁ 拗らせ。
*128: 脚注読んでくれた貴方、一万文字超えてます。どうも。ぐだぐだな文章読んでくれてありがとうございます。
からくりサーカス43巻を読んでいる間ずっと泣いていた
もとい、からくりサーカスは「変わって」いく物語
この文章は、大きなネタバレをしません。
未読の方に紹介することを前提にしたものなので致命的なネタバレは勿論ですが、魅力的で多彩なキャラの紹介はしません。
どの展開もキャラクターもネタバレに溢れているからです。
ただ、アニメ派の方は些細な説明も今後のネタバレに繋がりかねないので、この文章を読まない方がアニメを楽しめると思います。
また、ちょっとのネタバレにも触れたくない方は読むのを止め、是非からくりサーカスをお読みください。
とても素晴らしいサーカスをご覧頂けますので。
からくりサーカス。皆々様はご存知でしょうか。
週刊少年サンデーにて1997年〜2006年まで、計9年間連載され、全43巻で完結したお話でございます。
私はというと「ほんのちょっと」聞きかじっていました。
たまに読むサンデーにからくりサーカスが丁度載っていて、途中から読んだものだから話はよくわからない。
ただ、「しろがね」という美しい人形のような女性と、人形たちと、「鳴海」という強い青年、そして「勝」という少年がいることはわかってました。
それくらいの「ほんのちょっと」です。
さて、そんな私が何故からくりサーカスという漫画を読むに至ったのかというと、「アニメ化」がきっかけです。
そう、アニメの第1話を見ました。
アニメは10/11(木)の22:30からTOKYO MXなどで放送開始しています。
私の先程の「ほんのちょっと」の情報はアニメで綺麗に繋がりました。
父の莫大な遺産を相続した少年「勝」、彼が助けを求めたサーカスのビラ配りの青年「鳴海」、そして「勝」を助ける使命を帯びた麗しのひと「しろがね」、彼女が繰り出すあやつり人形「あるるかん」、襲いくるは「自動人形(オートマタ)」たち。
物語はそんな彼らの出会いから始まり、様々な出会いと別れを経て、彼らの関係性は始まりから大きく「変わり」、そして終わるべくして終わります。
からくりサーカスとは、「変わっていく」物語だと感じた
泣き虫で逃げてばかりだった少年「勝」は、「鳴海」との出会いで諦めずに笑って立ち向かうことを学び、失ったものを心に抱きながら成長し「変わって」いきます。
人を笑わせないと死ぬ奇病「ゾナハ病」にかかった青年「鳴海」は、世界中にいる同じ病気で苦しむ子供たちのため、彼らを守るためにと強くより強く「変わって」いきます。
人形のように表情を変えない女性「しろがね」は、心が揺さぶられる出会いと別れを経て、家族と呼べる仲間を得て、自然に微笑むことができるような人間らしいひとへと「変わって」いきます。
他の登場人物たちもまた、誰しもが「変わって」いく
34巻60・61ページの「勝」の言葉を引用するとわかりやすいでしょうか。
「守りたい人がいれば、僕だって変わっていける。僕だって進化していける。」
「誰も見ていない暗闇でずうっと同じ芸を繰り返す自動人形は、進化できるの!?」
「勝」はいいます、「人間」は変わっていける。「自動人形」は変わることができない。ただ繰り返し命じられたことをなぞるだけの機械人形。
「変化」こそが人間に与えられた宝であり、それがある限り人間は立ち止まらず、前へ歩んでゆくのだと。
過去のどのような失敗すら呑み込んで、未来を目指すのだと。
「変われない」のならば、それは人間であっても人間とはいえない。
「変われた」のならば、それは人間でなくともきっと人間なのではないか。
からくりサーカスは、人々が「変わって」いく物語
初登場時はあんなに憎たらしかったアイツも、嫌悪感を抱かせたアイツも、どうしようもないと思わされたアイツも、懲りないと呆れてしまうアイツも、みんな「変わって」いく。
では、何故変われるのか。
それはきっと誰かとの「出会い」があったから。
強い男の背中を見たから、一目惚れをしたから、守ってくれる優しい腕があったから、叱り飛ばしてくれる母親がいたから、家族のような仲間たちと出会えたから、逃しがたい敵を見つけたから。
それは様々な出会い、千差万別。
運命的であり、偶然のものであり、愛する人であり、憎い相手であり、敵であり、味方であった。
誰しもが誰かと出会い、変わり、前へと進んでいく。
是非、1巻から大きく「変わった」彼ら三人と、その仲間たちの活躍をご覧くださいませ。
私はアニメをきっかけに当時無料開放されていた5巻まで読み、最初は耐えていましたが続きが気になって仕方なくなり、全巻まとめ買いしました。
でも、そうでなくとも構いません。
勿論原作漫画に触れることを推奨したいですが、人の「出会い」は千差万別。漫画を試しに1巻だけ買っても、漫画喫茶で読んでも、友人から借りても、アニメを見るのでもいいでしょう。
無理に漫画を読むものではないし、絶対に触れろとはいいません。こういうものは自分の中で「触れたい」と思う気持ちが大切だからです。
ただ、この私の文章を読んで、少しでも興味が出たのなら、ちょっとくらい触れてみようと思えたのなら、心にとめておいてください。
「からくりサーカス」という物語があることを。
私は最終巻である43巻を読んでいる間、ずっと泣いていた
変わった彼らの今に泣き、成果に泣き、辿り着いたもの、得たものに泣かされました。
キーワードは「笑顔」。そこが一番好きなシーンです。
私はおかげさまで、とてもとても、愉快で心躍る、胸が張り裂けそうになる素晴らしいサーカスを見ることができました。
それを是非、貴方にもご覧頂きたいと思ってしまうのです。
よろしければ「からくりサーカス」、愉快で胸を打つサーカスに、触れてみてくださいませ。
LILIUMというモー娘。を知らない人にこそ観てほしい舞台
リリウム。
正式名称は「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」といいます(以下リリウムと表記)
こちらは「TRUMP」という舞台からスタートした吸血鬼をモチーフにした舞台で、出演者はモー娘。'14やスマイレージ(現アンジュルム)といったハロー!プロジェクト、通称ハロプロのメンバーのみで構成されていて、公開されたのは2014年。
今現在(2018/9/11)U-NEXTにて後3日と期間が差し迫っていますが、無料登録すれば無料で視聴ができます。見放題!
(追記)
2019/4/18(木)~5/31(金)の期間で再度見放題配信されています!
一ヶ月は無料体験できますのでまだの方は是非!
→https://video.unext.jp/title/SID0021661
もしもう無料体験していて有料じゃないと見れない…という方にはこちら。
飲料「ウェルチ」を買うと24時間U-NEXT無料視聴できる!2019/4/30まで。
→https://unext.co.jp/blog/asahiinryo-welch-unext-cp-2019-01-29?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=nonad-sns
(追記ここまで)
さて、私はこの「TRUMP」シリーズの初心者も初心者です。
どころか、ハロプロに関しても初期のモー娘。を世代として体験したくらいで、今現在のメンバー構成も分からず、積極的に触れることもしてきませんでした。
そんな私ですがリリウムを視聴したことで、「TRUMP」シリーズ、ひいてはハロプロへの興味が沸き起こってたまらずこの日記を書いています。
タイトル通り、このリリウムという舞台は、モー娘。を知らない人にこそ観てほしい。
アンジュルムを知らない人、ハロプロを知らない人にこそ観てほしい。私のような。
というのも、きっとモー娘。を知っている人たちには当たり前であろうこと、ハロプロを知っている人たちにとっては当然なことを、私たちは知らないからです。だからこそ面白い、気づきがある!
リリウムとは?
リリウムは少女たちの物語、ミュージカルに似た歌劇。出演者は皆少女で、演じる役も少女。一部例外もありますが、それは後程。
"ヴァンプ"という吸血種の少女たちは、限りある命を持ち、"繭期"という人間でいう思春期を穏やかに過ごすため、"クラン"と呼ばれるサナトリウムで日々楽しく過ごしていました。
けれど、主人公のリリー(演:鞘師里保)は、仲間のシルベチカ(演:小田さくら)がいないと皆に訴えます。
でも、皆はシルベチカなんて知らないと歌う……
この舞台の素晴らしさは、勿論その計算され尽くしただろう脚本にもあるのですが、少女たちの少女らしい美しさと儚さ、モラトリアムを感じさせる日々の様子を見事に演じきっているハロプロのメンバーたちにあります。
その歌唱力の高さ、そして何より演技力の高さに、モー娘。もスマイレージもよく知らなかった私はひどく感動しました。
本職の俳優さんとしてもおかしくないキャラクターへの入り方、特に少女でありながら少年を演じる、所謂「男役」を演じてみせた工藤遥さんのファルスを是非ご覧頂きたい……!
工藤遥さんは今は「怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」でルパンイエローとして可愛らしい姿を見せてくれていますが、その愛らしさからは想像もつかないほど凛々しく魅力的な少年を演じてらっしゃいます。
少女であるはずなのにきちんと少年に見える、声も声変わり前の少年のものとしか思えないその質の高さを見てほしい!
もうひとりの「男役」、キャメリアを演じる中西香菜さんもまたファルスとは違う少年らしさを醸し出していて、このふたりは本当に舞台上で少年としか思えません。
勿論主人公のリリーの演技力の高さ、他の少女たちの個々の魅力の強さも素晴らしいのですが、是非ともそこは実際に見て体感して頂きたい……!
結局のところ……
リリウムは「TRUMP」というシリーズの二作品目ですが、このシリーズはどこからでも入れる、根本の舞台設定が共通した別のお話となっています。
このリリウムから入ってもよし、別の作品から入ってもよしですが、私はこのリリウムから入ることをオススメします。
この舞台はモー娘。とスマイレージの少女たちの魅力を知ることができる、素晴らしいものです。
舞台の雰囲気、少女たちの儚さ、それらを表現しきる彼女たちの凄さ、それを体感してほしい!
最後に待ち受ける少女たちの結末、運命、その花々の物語を、是非とも。
(追記)
今回のはじめての繭期にてリリウム以外の作品をすべてご覧になられた方。もしくは、一部の作品にだけでも触れられた方。
そういった方々にも、リリウムはオススメです。
他のシリーズとは違う雰囲気を醸し出しながらも、最終的にこれは確かにTRUMPシリーズであると感じ入ることができる作品です。
各作品で見てきた登場人物たちの答えが、舞台を彩った花々の理由が、花の名前を聞くだけで人々が悲鳴や嗚咽をあげてしまう理由が、この舞台にすべてつまっています。
共同幻想ユートピア。覚めない夢。
(追記ここまで)
人にわかりやすくネタバレをせず説明するのは難しいな……と思いつつ、是非ともこの舞台、リリウムを観てほしくてこの日記を書きました。
U-NEXTでの配信はまもなく終わってしまいますが、是非!まだまだこれからですよ、繭期の皆様!
→https://video.unext.jp/title/SID0021661
◆追記
感想をネタバレなしで伝えようとすると「しんどい……」しか言えなくなる語彙力が消え去るタイプの素晴らしい舞台です。
◆TRUMPシリーズを一通り履修した上での追記
全作見た上で、やっぱり一番好きなのは最初に出会ったこのリリウムです。
ファルスが大好きで、大好きで大好きで……工藤遥ちゃんにファンレターを出しました……彼女の演じるファルス。
それを是非、皆さん見届けてはくれませんか。
彼の選んでしまった道を。